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売れない空家を現金化するために考えられる方法

売りたくても売れない空家はどうする

日本では空家の数が年々増えており、少子化などの影響もあって、中古住宅の供給量が需要量を上回る状態が続いています。過疎地域にある空家や老朽化が激しくて買い手がつきにくいケースだけでなく、都心部であっても売れない場合も少なくありません。空家を相続すると、誰も住まず、ただ所有しているだけでも固定資産税や都市計画税の税金を負担しなければならず、管理コストや手間もかかります。

そこで、少しでも早く手放したいと考えるわけですが、不動産会社に売却を依頼しても、買い手が見つからないまま時間だけが経過していくケースが増えてきました。税金の負担をしたくない、管理の手間から解放されたいときに、空家を現金化する方法をご紹介します。

不動産会社に買い取ってもらう

空家を売却するにあたっては、一般的には不動産会社に買い手を見つけてもらうよう、仲介を依頼します。ですが、買い手が見つからない場合には、直接、不動産会社に買い取ってもらえないか依頼することも考えられます。もちろん、現在、依頼している不動産会社ではなく、買取を積極的に行っている不動産会社を探すのもおすすめです。

買取価格は不動産会社によっても差が出てくるので、いくつかの不動産会社から見積もりを取るようにしましょう。
ただし、地域や空家の状態によっては買取が成立しない場合もあります。

解体して更地として売却する

空家がなかなか売れない理由として、老朽化が進みすぎていて、住みたい、買いたいと思えない状態である場合もあります。また、周辺地域で住宅需要が減っていることも少なくありません。そこで、空家を解体したうえで、更地として売却してみてはいかがでしょうか。

注文住宅を新築することに憧れている人が、立地や環境を気に入って買い手がすぐに現れるかもしれません。住宅ニーズがない地域でも店舗を建てたい、保育施設や事務所などを建てたいといったニーズ、駐車場経営をしたいなどのニーズで更地を買いたいと思う方が出てくる可能性が高まります。

古い空家ごと購入して、自らか解体費用をかけて更地化したうえで、別の用途にするには費用が余計にかかってしまいます。そのため、よい立地や環境にあり、規模もちょうどよいと感じても買うのに躊躇が生じます。

駐車場経営をする

空家としては売れない、住宅用地や事業用地としてのニーズもない地域である場合で、駐車場ニーズがある地域であれば、空家を解体して更地化したうえで、駐車場経営をする方法もあります。地域によっては継続的に利用する月極の駐車場ではなかなか満杯にならないおそれもあり、時間単位で利用できるコインパーキングのほうが利用が見込める場合もあります。駐車違反の取り締まりが強化されている中、短時間でも利用するビジネス車両が増えているためです。

等価交換方式で不動産ビジネスを始める

土地の広さや地域の用途制限、地域の環境にもよりますが、不動産会社や老人ホームの運営母体、医療機関などの事業者と協働し、等価交換方式でマンションや老人ホーム、病院などを建てて、その収益の一部を受け取る方法もあります。

空家を解体したうえで土地を提供し、事業者は建物の建築資金などを出し、建物をその出資した割合で案分して所有し合い、そこから生み出される利益を案分取得するという方法です。

自分にマンションの経営ノウハウがなくてもマンション経営ができたり、専門資格やスキルがなくても、医療機関や介護施設などのオーナーとなることも可能です。運営はすべて事業者に任せればよく、そこから発生する利益の一部を取得できます。

定期借地や通常借地として貸す

等価交換方式による不動産投資には立地や条件から向いていない場合や等価交換方式では費用がかかりすぎると感じた際には、売るのではなく、借地として貸すことで現金化を図る方法もあります。住宅用地としての通常の借地、事業用地としての借地、近年人気を高めているマンション用地などの定期借地権にしても、地代が数年分や一括でまとめて入るので現金化が目指せます。

また、借地権の売却や買取、担保譲渡などの方法もあり、現金化できる手段が多様化できるのもメリットです。もっとも、こうした方法を採ることは専門知識や地域の不動産市場の実情をよく理解していないと、最適な選択ができません。地域の不動産会社や不動産コンサルタントなどの専門家に相談するのがベストです。

まとめ

空家を売りたいのに売れなくて困っている場合でも、現金化する方法はあります。空家の立地や環境、築年数をはじめ、地域の用途制限によっても実現できるかは異なりますが、不動産会社に直接買取をしてもらう方法、解体して更地として売り出す方法、駐車場経営に切り替える方法やさらに等価交換方式で事業者と共同で不動産事業を行い利益を得る方法、借地にして地代を得る方法も考えられます。

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