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連棟式建物や長屋を少しでも高く売りたいときの3つのコツ

連棟式建物・長屋ってどんな建物?

連棟式建物という言葉はあまり馴染みがないかもしれませんが、テラスハウスやタウンハウスといえば聞いたことがある方も多いでしょう。連棟式建物やテラスハウス・タウンハウスは建築基準法の分類では「長屋」に該当する建物で、壁や屋根などの建物構造が一体となっている2戸以上の住宅を指します。

このように書くとアパートやマンションといった共同住宅と混同してしまう人もいるかもしれませんが、長屋と共同住宅は別物です。共同住宅では2戸以上の部屋で階段や廊下・エレベーター・玄関などを共有する形になりますが、長屋の場合は隣り合った住戸の壁や屋根以外は共有されることがなく、各住戸から道路へ直接出入りすることができます。

長屋を売却する際の問題点

現在長屋に暮らしている人の中には、長屋を売却して新しい場所に引越しを考えている人もいるでしょう。長屋は建物自体は一つにつながっていますが、それぞれの住戸について所有権は独立していますので自由に売買することができます。しかし、長屋の売却は簡単ではありません。

というのも、長屋はかなりの築年数が経過している古い物件が多いうえに耐震基準に適合してない物件がほとんどのため、戸建て住宅や共同住宅に比べて7割程度と安く買い叩かれてしまうケースが多いからです。では、住戸ごとではなく長屋を丸ごと売却する場合はどうでしょうか。この場合、問題となるのが所有権です。

先程も言ったように長屋は住戸ごとに所有権があるため、長屋を一棟丸ごと売却するためには住人全員の同意が必要になります。すべての住人が同じタイミングで住戸を売りたいと考えることはまずないでしょうから、現実的には難しいと言えます。

建て替えやリフォームにも問題を抱える長屋

そのままでは売却が難しいならば、建て替えや切り離し、リフォーム・リノベーションなどはどうでしょうか。建て替えや切り離しによって長屋の連結部分を取り壊してしまえば個人の意思で自由に売却が可能になりますし、リフォームやリノベーションにより内装や設備だけでなく耐震工事まで行えば高い値段での売却が可能になるかもしれません。

しかし、これもなかなか簡単なことではありません。まず、建て替えや切り離しについてですが、ここにも複雑な所有権の問題が出てきます。建て替えや切り離しの工事には住人全員の同意が必要となるため、売却する意思のない人がいれば工事を行うことはできません。

また、長屋は隣同士で壁を共有している独特な構造のため、切り離し工事で壁の接合部分を破壊してしまうと建物自体の強度に問題が生じてしまうことがあります。このような理由から自治体の工事の許可がおりないことも考えられるのです。次にリフォームやリノベーションについてですが、各住戸の住宅設備の交換やインテリアの変更は単独で行うことができます。

しかし、耐震リフォームや外壁工事など長屋全体に関わるような大規模なリフォーム・リノベーションについては全員の同意が必要です。また、仮に全員の同意が得られた場合でも金銭的な問題をクリアしなければなりません。大規模なリフォーム工事では費用も高くなるためローンを利用するのが一般的ですが、戸建て住宅や共同住宅に比べて資産価値が低い長屋ではローンを組もうと思っても審査に通りにくいという事情があります。審査の甘いローンを利用するという方法もありますが、審査が甘い金融機関は金利が高いので金銭的な負担は大きくなってしまいます。年金暮らしの高齢者が多い長屋などでは現実的とは言えません。

長屋を少しでも高く売るためのコツ

では、長屋を少しでも高く売りたい場合にはどのような方法が効果的なのでしょうか。まず1つ目の方法としては、すべての住戸の所有権を買い取ってしまうことです。これまでも見てきたように、長屋の最大の問題は複雑な所有権にあります。建て替えをするにも大規模リフォームをするにも所有権の問題がハードルになりますから、所有権をすべて買い取ってしまうことでこのハードルをなくしてしまえば自由に売買ができることになります。

長屋の各住戸の資産価値は通常の物件に比べて3割ほど安いのが相場です。安い値段で買い取った後に更地にするなり建て替えをするなりして売り出せば通常の住宅と同じ値段で売り出すことができるので金銭的な負担は軽減すことができます。
長屋の建っていた土地は敷地面積が広いことが多いので、駅から近い立地のよい物件であればさらに高い値段で売却することも可能でしょう。

最近は長屋を民泊物件として利用するケースが増えているので、リフォームやリノベーションを施してして民泊物件として売り出すのもよい方法です。より高い値段で売却したい場合には、売却前に自分で民泊物件を運営して実績を積み上げるのもおすすめです。十分な利益を上げることができれば業者が高利回りの収益物件として高く評価してくれるからです。

長屋の中には一部が店舗になっている物件もあります。店舗付きの長屋は住宅のみ長屋よりも規制が厳しいので、建物が頑丈で耐震性能も十分に満たしている物件が多いのが特徴です。そのため、通常の長屋よりも高い値段で売却することができます。

最近はレトロな雰囲気を持つお店も人気があり、レトロを売りにしたおしゃれな店舗の需要は高まっています。大通りに面していてアクセスのよい長屋ならば、住居部分の一部を店舗に改装してから売却することも検討してみましょう。

まとめ

長屋はその複雑な権利関係もあって、簡単に建て替えやリフォームを行うことができません。このような理由から一般的な物件に比べて売却価格は低くなってしまいます。長屋を高く売るためには所有権を独り占めする、民泊物件として活用する、店舗月物件として売却するなどの工夫が必要です。

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